【最新】着物や振袖の値段相場は？購入とレンタルで見分け方が違う

着物や振袖はあまり普段着として着る方が少ないからこそ、値段の相場は気になりますよね。

特に成人式の振袖を選ぶ際に、相場は気になると思いますので、成人式の振袖を中心として、選ぶ際の見分け方や購入・レンタルが向いている方などを説明していきます！

是非最後まで読んで自分に合った着物や振袖を見つけてください！

着物の値段相場

まずは着物の相場から説明していきます！

着物と言えど、様々な種類の着物があるため、1つひとつで相場は異なってきますので、後ほど紹介する振袖を除いた、代表的な着物を4つに分けて紹介します。

『振袖の値段相場が知りたい』という方は飛ばしていただいて問題ないです！

留袖

『留袖』は、最も格が高い着物とされており、主に結婚式や披露宴などで着用されます。

既婚女性が着用するのが『黒留袖』、既婚女性／未婚女性両方が着用するのが『色留袖』と呼ばれる着物です。

そのため、値段の相場も他の着物と比較して若干高くなる傾向にあります。

■レンタルの場合

黒留袖	1~10万円
色留袖	1~10万円

■購入の場合

黒留袖	20~60万円
色留袖	20~60万円

留袖をレンタルする際、比較的値段は安価になりますが、レンタルする場所によって、種類が少ない、サイズがない、小物は自分で用意する必要がある、などと言ったデメリットがございますので、レンタルをする際は、一度店舗へどこまでレンタル可能なのか、確認しましょう。

また、購入する際は、値段の差に注意しましょう。

留袖は格が高い着物になりますので、加賀友禅や京友禅といった手描き友禅の留袖になれば、100万円以上するものもあります！

訪問着

『訪問着』は、準礼装の着物とされており、意外にも年齢や既婚／未婚女性関係なく着用可能な着物です。

色留袖とよく似ているのですが、訪問着には上半身にも絵柄が広がっており、色留袖は下半身にのみ絵柄などが描かれている、という違いがあります。

訪問着は、振袖と並んで非常に値段の幅が広い着物になります。

■レンタルの場合

インクジェット プリント	1~5万円
型染め	5~10万円
手描き染め	8~20万円

■購入の場合

インクジェット プリント	1~15万円
型染め	10~25万円
手描き染め	20~60万円

訪問着をレンタルする際は、高価な物も比較的安価にレンタルすることが可能な反面、染め方がインクジェットプリントだとより安っぽく見えてしまう点や、レンタルできる訪問着の種類が少ない傾向にありますので、レンタルを希望する場合は、訪問着を多く扱っている呉服店などにいくことをおすすめします！

また、訪問着を購入する際は、販売されている値段が相場感と変わらないか、信頼できる販売店舗か、確認するようにしましょう。

特に訪問着は安ければ1万円から高いと数百万円まで値段の幅があります。一番安いとされるインクジェットプリントの物でも、50~80万円と高い価格設定で販売されている場合もあるほどです。

そのため、1店舗で決めてしまうよりは、少なくとも2~3店舗は現物を見て、判断されることをおすすめします！

付け下げ／色無地

『付け下げ』は、訪問着よりも華やかさが控えめで、訪問着の特徴でもある繋がり模様（絵羽模様）が無い点が特徴です。

ただ、締める帯によっては、フォーマルな場でも十分に着用可能です。

『色無地』は、文字通り白生地を黒以外の一色で染めた着物で、カジュアルからフォーマルまで幅広く着用できます。

紋を入れればよりフォーマルな場にも着用できますが、逆にカジュアルな場には着用しづらくなったりもしますので、紋の有無も重要です。

■レンタルの場合

付け下げ	1~10万円
色無地	1~4万円

■購入の場合

付け下げ	5~30万円
色無地	5~30万円

通常の付け下げや色無地は、レンタルとなると比較的安価に借りることが可能です。

ただ、こちらも加賀友禅や京友禅と言った手描き染めの物もあり、その場合は10万円前後するケースもあります。

購入も同様で、近年付け下げや色無地は値段が落ち着いてきている傾向にありますが、手描き染めの場合は、値段が30万円以上するケースがざらにあるため、どういうシーンで着用したのか、などを踏まえて検討することが良いでしょう。

小紋／紬

『小紋』は、型染めで染められ、細かい模様が着物全体に広がっているオシャレ着用の着物です。

『紬』は、糸の段階で染色をした後に布を織った絹織物で、先染めの着物と呼ばれています。

基本的には小紋同様に、オシャレ着としてフォーマルな場では着用しません。

■レンタルの場合

小紋	1~5万円
紬	1~5万円

■購入の場合

小紋	3~20万円
紬	3~20万円

小紋であれば、『江戸小紋』『京小紋』『加賀小紋』と呼ばれる着物が有名です。

紬であれば、『結城紬』『大島紬』『牛首紬』などが有名ですが、先ほど記載した相場よりも2,3倍高くなるケースもありますので、オシャレ着で安価、と決めつけてしまうと、イメージと値段がかけ離れてしまいますので、注意が必要です。

成人式振袖の値段相場

それでは、ここからは成人式振袖の値段相場について、紹介していきます！

先ほども記載しましたが、振袖と訪問着の値段は物によって大きく異なってきます。

購入の場合

購入の値段相場はこちらです！

インクジェット プリント	30~40万円
型染め	35~50万円
手描き染め	60~100万円

現在、一番購入する方が選んでいるのは、インクジェットプリントになるため、大体35万円前後が相場だと考えていただいて問題ないです。

ただ、チラシやテレビCMに出ているようなモデル着用の振袖になると、たとえインクジェットプリントの振袖でも、50万円以上するケースもありますので、一概には言えないところがあります。。

そうなると、型染めや手描き染めと大きく変わらない値段になってきます。

レンタルの場合

次にレンタルの値段相場はこちらです！

インクジェット プリント	10~25万円
型染め	15~30万円
手描き染め	40~60万円

レンタルの場合は、10万円からレンタル可能なので、やはり購入と比較すると割安になります。

ただ、物にもよりますが、レンタルの値段は、購入の値段の半額程度になりますので、例えば成人式、卒業式以外にも、親族や友人の結婚式などで2,3回振袖を着るといったケースであれば、購入するとお得になるケースもあります。

加賀友禅の値段を知りたいという方は、こちらの記事で加賀友禅の値段について説明していますので、併せて読んでみてください。

振袖の見極め方（値段が変わる理由）

値段相場は、ある程度皆さんも確認できたかと思います。

次は、適正な値段でレンタルや購入出来るように、振袖の『見極め方』について、簡単に紹介します！

それが値段の変わる理由にもなりますので、是非参考にしてみてください。

染め方

振袖の『染め方』は、先ほどから何回か登場しているように大きく分けて３種類あり、『インクジェットプリント』『型染め』『手描き染め』です。

簡単に説明すると、インクジェットプリントは、生地の表面をプリンターで印刷した着物で、型染めは、型枠に生地をはめて染めた着物、手描き染めは、職人が一枚一枚手作業で描いて染めた着物です。

そのため、手描き染めが一番制作する時間や工数がかかっているため、値段が高価になりやすく、デザインや柄にインクジェットプリントや型染めでは表現出来ない、繊細で独自の風合いや色の深みが出てきます。

逆に、インクジェットプリントや型染めは、大量生産が可能なため、比較的リーズナブルに購入、レンタルが可能ですが、手描き染めの振袖と比較すると個性が少なくなったり、他の人と色やデザイン、柄が被ってしまうケースも多くなります。

インクジェットプリントの場合は、裏地まで色が染められていないため、裏地が白くなっていればインクジェットプリントと判断してもらって大丈夫です。

具体的に染め方の違いについては、こちらの記事で紹介していますので、気になる方はこちらを参考にしてください。

生地

次に『生地』の違いについてです。

一般的には、手描き染めの振袖は、国産を使用した『目付の良い絹』を使用しており、光沢や質感が非常によく、高級感が表現されます。これに対して、インクジェットプリントの振袖は、『ポリエステル』や中国産の『目付の悪い絹』を使用しているケースも多く、手入れが簡単で価格も抑えられますが、やはり見た目の光沢や質感には差が出ます。

『目付』とは生地の密度、いわゆる生地の一定の長さでどのくらい重量があるのか、を表しています。目付が悪いというのは、生地の密度が軽くペラペラな生地になるため、安価に着物を製造することが可能です。目付が重くなればなるほど、細い糸を何重にも重ねるため密度が濃く光沢や高級感のある生地に仕上がります。

セット商品の有無

『セット商品』の有無も値段を大きく左右します。

振袖のみの購入やレンタルであれば、先ほど記載した金額の下限価格で問題ないですが、セットとなると値段が徐々に高騰していきます。

主にセット対象になるのが『和装小物』『着付け小物』『前撮り』『ヘアセット』『着付け』です。

店舗によっては、全てコミコミの値段で表記しているケースもあれば、最初は最低限の金額しか表記しておらず、話が進むにつれて、オプションで加算されるケースもあります。

そのため、最後の方でセット商品分の金額がプラスされる、ということが無いよう、事前にセット商品を含んだ金額なのか、また、セット商品がどこまで含まれているのか、をチェックするようにしましょう！

こちらの記事で成人式の準備で何が必要なのか、まとめた記事がありますので、この内容を基に、何が必要なのか、見るのも重要です。

店舗の立地や地域

見極める最後のポイントとして『店舗の立地や地域』です。

皆さん意外かと思いますが、値段が変わる大きな理由になります。

特に大手チェーン店であれば、出店している店舗は、ショッピングールや駅ビルといった、多くの人が集まり、大手企業がたくさん出店しているエリアにお店を構えています。

逆に、地場の呉服店であれば、昔からずっと商店街や少し駅から離れた場所に出店しているケースがほとんどです。

また、地域でいうと、東京や大阪、京都といった都心で従業員を常時3,4名で出店しているデパートの中にある店舗と、地方で夫婦で出店している店舗とでは、掛かっている家賃や人件費などが全く異なります。

そのため、同じ商品を販売する際に掛かってくる原価が地方の呉服店の方が安くなるため、販売価格も比較的安くなる傾向にあります。

実際に、私たちの金沢の店舗で販売している着物や振袖と東京のデパートで販売している物とでは、同じ商品でも100万円以上値段が変わるケースがあります。

購入とレンタルどちらがお得か

次に『購入』と『レンタル』のどちらがお得かについて、着物や振袖を着る場面や状況によって異なるため、どちらが向いているのか、簡単に説明していきます。

購入とレンタルのメリットとデメリットはこちらの記事でまとめていますので、詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。

購入に向いている方

購入に向いている方をまとめたのがこちらです。

一番上の『成人式や卒業式以外も着るか』については、実際に手元に振袖が無いと、着たいかどうかは分からないと思いますので、この項目を除いて2個以上当てはまる場合は、購入することをおすすめします！

レンタルに向いている方

逆にレンタルに向いている方をまとめたのがこちらです。

これらの内容が2,3個当てはまる人は、レンタルの方が良いでしょう。

他にもレンタルするメリットとして、多くの記事では『自宅保存しなくて良い点』や『メンテナンスしなくて良い点』があるのですが、実はレンタルした方が良い理由にはならないんです！

なぜかというと、例えば私たちのサービスでは、『シミ抜きが10年間無料』というサービスがあったりします。

そうなると通常の洋服と同じように保管していて、シミやシワが振袖に出来ていたとしても、メンテナンスする費用や作業は、お店に任せる事が出来ますので、特に気にする必要が無くなったりもします。

そのため、今挙げた5個を踏まえてレンタルが良いかご判断いただければと思います！

結局どちらがお得か

結局のところ、最終的に選ばれるのは皆様の判断になるのですが、振袖を着る機会というのは、成人式や卒業式以外にも、親族や友人の結婚式といった場でも着る機会がありますので、大体5回前後は振袖を着る機会があります。

そのため、値段相場のところでも記載しましたが、大体はレンタルの2倍の値段が購入の値段になりますので、どちらがお得かというと『購入の方がお得』だと言えます。

まとめ

今回は、着物と振袖の値段相場について説明しました。

あくまで相場になりますので、今回の値段を基に購入するか、レンタルするか、などご判断いただくことをおすすめします。

また、レンタルの場合に気をつけていただきたのですが、ほとんどの店舗で最初に提示される値段が『8万円からレンタル可能！』とかなり安く書かれていますが、結局着付けや前撮り、帯や小物のグレードアップによって、結局35万円前後になってしまいますし、その場で判断を迫られることもしばしばです。。。

そのため、値段が高い商品だからこそ、できれば違う会社で、尚且つ、2,3店舗見てから判断することをおすすめしています！

私たちのように地域に根差した呉服店の仕事は、皆様の判断を間違えないように一緒になって考えて、最良の判断をしていただくサポートをすることだと思って、毎日お客様と向き合っておりますので、当店のサービスが気になる方は、是非一度お気軽にご連絡ください！