着物や振袖の絞り/総絞りとは?絞り方の種類や価格を徹底解説!

- 着物の『絞り』の購入を検討している方
- 絞りという言葉は聞くが内容が分からない方
- 絞りの違いや価格が気になる方
着物や振袖を検討されている方とかであれば、友禅と同様に『絞り』という言葉を1度は聞いた事があると思います。絞りは絞り方や製造メーカーによっても特徴や価格帯なども変わってくるので、今回の記事を参考に絞りについて知っていただけると嬉しいです!

金沢着物女子
絞りと友禅って違うの?そこから知りたい!
着物や振袖の絞りについて
そもそも絞りというのは、日本で最も古いとされている染めの技法で、6,7世紀ごろの奈良時代に行われていたものになります。その技法は生地の一部や全てを糸で縛ったり、縫い締めたり、板で挟んだりすることで、生地に染料が入らないことで文様を染め出す技法のことを指し、『絞り染め』とも呼びます。
染めの技法になるため、友禅染めとはまた異なります。友禅染めが絵の輪郭線に『糊(のり)』を置いてから、模様を染めるため、糊のおかげで隣り合った模様の染料がまざらず、多彩な色づかいで細かな柄を描くことができる一方、絞り染めは先ほど記載したように染料に糸で縛ったりした生地を染め、染まる箇所と染まらない箇所ができることで立体的な文様を描けるため、また友禅とは違った味を出すことができます!
色染めの後、くくった糸をほどくと『くくり粒』という立体的な凹凸ができ、絞り独特の風合を形成しており、振袖では一着に20万粒以上も職人が絞り、その製作期間は年単位になることもある大変時間のかかる技法になります!
▼友禅染めの着物

▼絞り染めの着物

ただ最近では、絞りと友禅の2つを併せて染めを行うケースも増えてきており、染め技法の垣根を超えた着物が多く生産されるようになっていますので、友禅と絞りが違うものという認識が薄れてきているのかもしれません。
着物や振袖の絞りの種類について
それでは、ひとえに『絞り』と言えど、様々な種類がありますので、絞りの種類についても説明していきます!
種類|鹿の子絞り(京鹿の子絞り)
鹿の子絞りは、絞りを代表する一番有名な絞りの種類で、小鹿の背のまだらに似ていることからその名で呼ばれています。括り粒の精緻さや、括りによる独特の立体感の表現は、他に類のないものです!
代表例として挙げられるのは、やや大型の四角で一粒に対して『4回』絹糸を巻いて絞ったものを疋田絞り(ひったしぼり)と呼び、一粒に対して『7回』絹糸を巻いて絞ったものを本疋田絞りと呼びます。疋田絞りと本疋田絞りとでは、模様のきめ細かさや重厚感、高級感が全く異なりますので、価格も本疋田しぼりの方が高く取り扱われております!
その他にも、生地の線状に一粒ずつ絞った、一目絞り(ひとめしぼり)と呼ばれるものもあります。
種類|有松・鳴海(なるみ)絞り
愛知県名古屋市の有松・鳴海地区で作られている絞り技法で、その絞り方の多様さからなる柄表現の豊富さが特徴です。最大で100種類もの絞り技法があるとされておりましたが、現在では70種類ほどになっていると言われています。
種類|総絞り
総絞りは、着物全体を絞り染めにする技法で、通常の絞りを総絞りと解釈する方も多いと思いますが、絞りと総絞りは異なります。絞りは基本的に『部分的』に絞り技法が施されている着物のことを指し、総絞りは『全体的』に絞り技法が施されている着物を指します。
総絞りは、糸を一粒ずつ等間隔に括る作業を行うため、一反なら15万粒で振袖なら17万粒にも及び、絞り作業だけで数年かかることも珍しくはありません!
長い時間と高度な技術を要する技法になるため、現在は総絞りを生業にしている職人やメーカーが減ってきており、大変な高級品として取り扱いされております。
▼『部分的』に絞られた絞り着物

▼『全体的』に絞られた総絞り着物


金沢着物女子
絞りの種類にも様々な技法があるんですね!絞りと総絞りが異なるのは知らなかった!
着物や振袖の絞り加工/製造メーカーについて
絞りの種類の他にも加工/製造メーカーによっても異なってきますので、有名どころのメーカーを紹介していきます!
種類|藤娘きぬたや
絞り加工/製造メーカーで最高峰とされているのが、この『藤娘きぬたや』です。最近では、2022年に紅白歌合戦で審査員を努めた芦田愛菜さんや元日本代表の卓球選手である福原愛さん、その他スポーツ選手が着用したことで注目を集めております。
藤娘きぬたやの製造工程では、図案の作成から製造・販売までを自社で一気通貫で行っており、全体に大きな柄が施される総絞りを用いた着物を制作しており、その着物の魅力は、なんといってもその『華やかさ』が挙げられます!
パステルカラーなど色彩を中心に染め上げることが特徴で、人目を多く引き付けるはっきりとした色味が多く用いられています。
その藤娘きぬたやは、本疋田絞りを得意技法としており、本来本疋田絞りは一粒に対して、『7回』ほど絹糸を巻きつけますが、藤娘きぬたやでは『12回』ほど巻き付け、一粒あたりの白地をできるだけ多く残すように染め上げます。そうする事で通常よりも染められている箇所がきめ細かくなり、より立体的かつ高級感が溢れる華やかな着物が出来上がります!
そのため、藤娘きぬたやの振袖は、高級呉服と位置付けられるため、商品によって価格は前後しますが、大体200万円〜300万円と通常の価格よりも高く販売されています。

そういった藤娘きぬたやは濱上呉服店でも多く取り扱っておりますので、気になる方は下記URLより一部商品をご覧ください。
種類|滝泰
滝泰は、新潟県十日町市に本社を置く、新潟県の老舗振袖メーカーです。滝泰は、冒頭に記載した友禅と絞りの技法を融合させた振袖づくりが得意分野としており、その理由が『おぼろ染襲(かさ)ね絞り』と呼ばれる滝泰独自の技法にあります。
おぼろ染襲ね絞りをするために『おぼろ染め』技法が用いられるのですが、これは着物の上部を濃くし、裾側へ向かって徐々に薄くぼかす友禅技法のひとつです。染める色によって濃淡の変化があるため、着物1つひとつで異なった独特の味わいを表現することが可能となります。
その技法もあり、滝泰は毎年春に行われる着物フェスタにおいて6年連続で『経済産業大臣賞』を受賞しており、デザイン面と品質面の両方で高い評価を獲得しています。
滝泰の振袖も、絞り加工/製造メーカーの中では高級呉服に位置付けられるため、商品によって価格は異なりますが、80万円〜150万円といった価格帯で販売されるケースが多いです。
滝泰の着物も濱上呉服店では多数取り扱いしておりますので、気になる方は一度お問い合わせ下さい!

金沢着物女子
やっぱり有名どころの着物は価格帯も高めなんだ(笑)
絞り職人減少に伴う弊害
これまで絞りの種類とメーカーの違いについて記載してきましたが、昨今絞り職人の減少が呉服業界でも問題視されてきています。特に絞り技法というのは、年単位で制作を行うケースが多く、非常に気力と技術を伴うものになります。
しかし、友禅職人もそうですが、最高峰とされる藤娘きぬたやの職人でさえも後継者不足に悩まされており、職人減少に伴い、絞り着物の製造本数が減少してしまっている状況です。
そのため、絞り着物の販売価格が年々高騰しており、着物の中でも高級品として取り扱われております。
この状況を打開しなければ、今後新作の絞り着物が販売されなくなり、伝統技術の継承も途絶えてしまう可能性もあるため、着物の技法やそもそも着物にご興味のある方がいらっしゃったら是非一度問い合わせてみても良いかもしれません!
着物や振袖の地域によって違う販売価格
職人不足の観点でも記載しましたが、絞り着物は、徐々に高級品になりつつあるので、都心部で購入するとなると、出店している立地や人件費諸々の費用がかさみ、販売価格も300万円以上になっているケースもあるほど、販売価格は高騰している状況です。
ただ、石川県でも65年以上高級呉服を販売してきた濱上呉服店では、実際に芦田愛菜さんが着用していた『藤娘きぬたや』や『滝泰』といった絞り着物を取り揃えているなど、都心部の着物販売店以上に多数取り揃えており、販売価格も100万円を切るような価格帯で販売している、など都心部よりも安価に質の良い着物を提供できますので、購入する際は、何を購入するかも重要ですが『どこで』購入するかも一つ検討材料に入れてもいいかもしれません!

金沢着物女子
都心部と地方でそこまで販売金額が違うなら旅行がてら振袖を購入するのもありだね!
まとめ
絞り染めというのは、友禅染めとはまた違った味を出してくれますし、昨今は有名人がテレビなどで着用しているケースもみると、フォーマルな場所でも絞り着物を着用していることも増加しておりますので、ユーザーニーズは徐々に高まってきているのではないかな、と思います。
ただ、制作する職人の減少に伴い販売価格が高騰してしまっている状況ですので、購入する際は絞りの種類やデザインはもちろん重要ですが、しっかりとした適正価格で販売されているかを踏まえてご検討ください!
濱上呉服店は、高品質なものを適正価格で販売しており、都心部よりも安価に販売可能ですので、一度お気軽にご連絡ください!


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